2014年10月27日月曜日

第6回シマ学校「アダナスを編む」を開催しました


9月、10月は行事が多く、シマ学校の日程がうしろにずれ込んでしまいましたが、ようやく第6回目の開講です。
今回のテーマは「アダナスを編む」です。


島の周囲に生えるアダンは、古くから島の人々の暮らしの中で様々に利用されてきました。幹は建材に、気根からとれる繊維は頑丈なロープや海用の草履や網袋に、葉は焚き物や草履に、実は子どもたちのおやつや燻製用のまきに、、、とその方法は実に多様です。今回は、この「アダン」を切り口に、島の暮らしのアマイ・ウムクトゥを学んでいきます。


まず、幼稚園、小学校1・2年生の子どもたちと一緒に、島の周囲にアダンの気根「アダナス」を探しにいきました。
ヤマトバマへと降りていく小道はアダンのトンネルになっていて、お目当てのアダナスもたくさん。この中から、上質な繊維がとれるアダナスを選んで収穫します。


気根の中でも、幹から下に向かって伸びてくる根の先端に傘(カブト)をかぶり、地面につくかつかないかくらいのものを「アダナス」といい、その中でもできるだけ節がなく虫食いもない状態のものを選びます。地面についてしまうと繊維が固くなり、縄にしたときに切れやすくなってしまうのだそうです。
また、夏の間に成長したしなやかなアダナスがとれるので、秋のこの時期(10月頃)が上質なアダナスを収穫するのによい時期なのだそうです。


収穫してきたアダナスの皮を、鎌をつかってすすーっとむいていきます。
小学生も幼稚園生も、生き生き教室のおばあたちに教えてもらいながら、アダナスをこしらえています。


繊維にそって薄くスライスして、天日でよく乾かします。
この際「雨水に濡らすと黒くなるし、繊維も弱くなる」というのがおばあたちの共通した意見でした。ここでしっかりと天日に干すのが、白くて丈夫な繊維をとるためのポイントになってくるようです。


かわかしたものを、爪でさらに細かく裂いていきます。これでアダナスの繊維ができました。


さて、ここからが「縄ない」です。おばあたちがするすると手をこすり合わせると、みるみる間に縄が出来上がっています。簡単そうに見えますが、実はとても難しいんです。

おばあの指導で縄ないの練習が続きます。


こちらでも縄ない中。


1時間ほどかけて、これだけの縄がなえるようになりました。大縄とびもできまました。


次回は、このアダナスとなった縄をつかって、フダミやアンディ(網袋)の編み方を習ってみたいと思います。









アダンについてのアマイ・ウムクトゥは、こちらのしおりにまとめてみましたので、あわせてご活用ください。(画像をクリックするとpdf版をご覧いただけます。)

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