2014年9月9日火曜日

池間島のジュウゴヤちょうちんまつりを開催しました

9月8日、旧歴の8月15日、池間島では、ジュウゴヤちょうちんまつりが盛大に開催されました。50数年前のジュウゴヤの日の風習・風景を復活させようと、今年はじめて島おこしの会が企画。ちょうちんづくりなどの準備からイベント当日まで含めて、本当に多くの島の方々が参加してくださいました。
ここでは、準備からの様子も含めてご報告していきたいと思います。


ジュウゴヤまつり当日、18時半から始まるジュウゴヤちょうちんまつりにむけて、池間公民館前では着々と準備が進んでいます。
幼稚園生から90歳代のおばあたちが絵を描いてくれた灯篭200個も設置。


夕方になると、少しずつ手作りちょうちんを持ってきてくださる方が見え始めました。これらのちょうちんは、受付をして「ちょうちんコンテスト」にエントリーしていただきます。


優勝狙いの力作のちょうちんが続々と集まってきていました。


子どもたちにはジュウゴヤヤーガマが大人気です。代わる代わる上っては、木の上から歓声を上げています。


島の方々も続々と水浜広場に集まってきました。


18時半、大量の爆竹の合図でイベント開始。
これも、昔のジュウゴヤの日の記憶で爆竹やかんしゃく玉を投げて遊んだ、というお話が多くの方から聞かれたため、当時の子どもたちの遊びを再現しています。


イベントの司会は、平良吉嗣さんと儀間利津子さん。


日が落ちて暗くなるまでの間、池間公民館前の特設ステージでは「池間島のアーグマーイ」(民謡大会)がはじまりました。
トップバッターは、吉浜チヨさんと仲間テルさん。90歳を超えるお二人に「カヌシャガマアーグ」をうたっていただきました。


続いて、井上さんご夫妻による「池間島音頭」。


少しずつ暗くなってきましたので、このあたりでちょうちんに点火していきます。
合計300個のちょうちんの着火隊は、池間学区体育協会のみなさんです。


「ちょうちんコンテスト」エントリー作品にも火が灯りはじめました。


さて。アーグマーイはまだまだ続いています。
前川正雄さんによる「デンサー節」。


仲原ソヘ子さん、与那原キクさん、山城美枝さんによる「池間ぬ主」。


与那嶺ヒデさん、仲間ヤス子さん、佐久本清子さん、下地美代さんによる「ンナママツタニ」。
このアーグは、明治30年ごろまで、旧暦8月15日のジュウゴヤの日に村の行事として大綱引きをしながらうたわれていた唄なのだそうです。


その間にもだんだんと暗くなり、ちょうちんの灯りがきれいに浮かび上がってきています。


ボール紙を切り抜いてつくったちょうちんや、浜に流れ着く浮き球に穴をあけたもの、


貝殻や砂を使ったものや大型の作品(行燈?)まで、力作揃いです。


会場の水浜広場には、島の方々や、島外からいらした方もふくめ、200名近い参加者が集まりました。
アーグマーイを聞きながら、灯りのともったちょうちんをじっくりと選んでいます。


それぞれの手作りちょうちんを持ち寄る「ちょうちんコンテスト」には、なんと83作品が集まりました。


十五夜の満月も本当に美しいです。


アーグマーイも終盤にさしかかりました。池間幼稚園と小学校1・2年生の子どもたちが、学童保育で練習したヤライアーグ(童歌)「アウマチャガマ」を合唱。


「きーからさんじゃりたあうまちゃがま」とうたうこの唄は、大人たちも子どもの頃にうたった記憶があるそう。
7月のシマ学校で「池間島のアーグマーイ」を行った際、久しぶりによみがえってきたアーグで、その後お祝いの席などでもうたわれるようになりました。子どもたちも一生懸命練習しています。


アーグマーイが終了すると、ちょうちんコンテストも投票締め切りです。参加者のみなさんに、エントリーされたちょうちんの中から気に入った作品を選んでもらい、投票ちょうちんへ投票していただきました。


そしてこちらが、ちょうちんコンテストで受賞をはたしたみなさんです。
参加者の投票による上位3位と、特別賞として島おこしの会に参加する各団体賞(自治会賞、漁協賞、老人クラブ賞、体育協会賞、漁協女性部賞、在平良池間郷友会賞、NPO賞)の合計10作品が表彰されました。


参加者の投票により、見事最優秀賞を獲得した前泊貞喜さんとその作品です。腕のいい大工さんでもある前泊さん。「菊の露」の段ボール箱を使って伝統的なちょうちんを作ってくださいました。
最優秀賞にはなんと、宮古―那覇往復航空券目録が贈られました。


ジュウゴヤ「ちょうちんまつり」としてのイベント開催は初めての試みでしたが、予想以上に多くの島の方々が集まってくださり、当時のジュウゴヤの日の記憶をたどり、楽しんでくださったことが何よりの成果でした。
来年は実行委員会を立ち上げて開催しようという積極的な意見も出てきています。島の古くて新しい行事として、子どもたちからお年寄りまでみんなが参加できるイベントとして定着していくことを願っています。


最後になりましたが、ご協力いただいたみなさま、イベントにご参加くださったみなさま、どうもありがとうございました。  

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